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バイヤー目線を取り入れて「商品が持つ要素だけで販路が広がる」商品づくりの実現へ

2020年02月03日更新

近年、商品開発や販路開拓において、以前にも増して「信用」に直結する要素が重要視されています。生産者の情報やストーリー性、安全基準への準拠など枚挙にいとまがなく、取扱店や消費者から信用を得るための努力をしなければならない時代だと言えるでしょう。

一方、農林漁業者による6次産業化推進については全国で積極的な取り組みが多く見られますが、その実、より売れる商品を目指すために生産者自らがマーケティングやブランディングまで一から学び、実践することは容易ではありません。

果たして、信用を得やすい商品開発や販路開拓を効率的に行うための「コツ」は存在するのでしょうか。

 

食品産業における信用とは何か

 スマートフォンの利用率が85%を超えた現代。どのような情報にもすぐにアクセスできるようになった結果、求められる情報の的確な発信によって信用を得なければ、どれだけ良いものを作っていたとしても多くの情報の中で埋もれてしまうような社会になりました。

 

 そのような中で、「食品産業における信用」としてすぐに思い浮かぶのは、安全や品質の保証に関わる制度ではないでしょうか。

農産物の輸入を例に取ると、欧州を中心に、国際基準である「グローバルGAP」の取得を必須条件としている国が数多く存在しており、それらの国々への輸出を目指して日本での認証を受けた生産者数も年々増加しています。

出典:GAP普及推進機構/GLOBALG.A.P.協議会

 

他にも、製造段階における衛生管理の方法を示すHACCPの導入や、品質の高さの証明に繋がるJAS規格の認定など、実施することで一定の成果を見込める制度は多く存在しています。

 

ただし、いずれも組織全体で取り組むべき大きな課題であり、ひとつの商品についての開発や販路開拓を検討する時にこそ参考にしたい「信用を得るための努力」については、よりミクロな視点で考える必要があるでしょう。

 

 それでは、バイヤーからの信用に繋がる具体的な施策を検討するにあたり、どのようなアプローチが考えられるでしょうか。