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岡山県児島 老舗デニムメーカーが異業種とコラボ

2021年02月22日更新

国産ジーンズ発祥の地であり、繊維産業が盛んな岡山県倉敷市児島。ここ児島では、ものづくりにこだわるだけでなく、繊維の技術を使った革新的な商品の開発やまち全体のブランド化などに取り組んでいます。こうした中、学生服・作業服のメーカーとして1952年に創業した老舗デニムメーカー「JOHNBULL(ジョンブル)」は、岡山の若手農家と連携した今までにない取り組みを始めています。 

PickUp記事:「岡山で若手農業経営者とデニムブランドのコラボエプロン 黄ニラ・ブドウ・米農家が考案」(岡山経済新聞2021.1.26

異業種とのコラボレーションが生み出す新商品

(引用:JOHNBULL ONLIE STORE

ジョンブルは、岡山県・児島で1952年に創業し、国産ジーンズの草創期である1960年代前半にジーンズの製造に着手。その後小売事業にも力を入れ、現在ではジーンズを中心としたカジュアルウエアの企画から製造、そして販売までを一貫して行うアパレル企業となりました。

ジョンブルは、岡山県・児島に自社工場を持ち、ジーンズを中心としたカジュアルウェアの企画・生産・販売を一貫して行っています。自社工場では世代を越えた仲間が日々、「妥協しないモノづくり」「一流のモノづくりをお客様の生活に届けたい」という、創業当初から変わらいないモノづくりへの思いや姿勢で取り組んでいます。

そんな中、2020年春に新型コロナウイルスが世界中で本格的に感染拡大し、生活様式が一変したことを受け、当時、マスク不足によりマスクの入手が困難になっていたため、自社工場をフル活用してマスクの生産を行うようになりました。そこにはこのコロナ禍の状況でも「前向きにファッションを楽しめるように」「この状況下だからこそマスクをファッションの一部として明るい気持ちにしたい」という想いが込められていたそうです。

同社による創業当初から変わらいないモノづくりへの思いや姿勢は異業種とのコラボレーションにも繋がっています。20211月には、ジョンブルの「makerhood(メーカーフッド)」シリーズにて、岡山市北区で、黄ニラ農家の山本浩貴さんや、岡山市東区のブドウ農家の西崎祐也さんなどの異業種と連携したエプロンを作ることを発表しました。

山本さんは、黄ニラ栽培のため、冬場の12月~3月は、長さ17メートル以上のビニールハウスを立てており、その際にあると便利なパイプとビニールを止めるストッパーなどを入れるマチのあるポケット、打ち付けるハンマーをかける輪などを考案。西崎さんは、ブドウは6月下旬から7月にかけて、病害虫から守るために袋をかけることに着目し、エプロンには約500枚の袋が入る作りにしたり、枝を剪定するなどに使うハサミのケースを付ける留め金、ビニールハウスを修理する際の工具が入るポケットを考案したりしたそうです。

このように、ファッション性の高いエプロンや農作業着ができたことで、ブランドの認知度が上がることや、若い世代の生産者が増えることが期待されています。