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観光業界に求められる新戦略、新たなロードマップを打ち出す自治体も

2020年08月17日更新

「じゃらんリサーチセンター」が実施した新型コロナウイルス感染症の旅行業界への影響度調査によると、夏休み(7月中旬~8月頃)前までは「宿にこもる旅」「屋外型旅行」が人気となり、夏休みにファミリー旅行の需要が増加、本格的な国内宿泊旅行の回復は2020年秋以降となる見通しであることがわかりました。また、今まで旅行者に重視されてこなかった「感染症防止」への取り組みが重要な要素とされていることが判明しました。こうした旅行者の動向・ニーズを踏まえ、どのような取り組みをしていけば良いのでしょうか。

PickUp記事:「【データ】「新型コロナウイルス感染症による旅行市場への影響」調査」(観光経済新聞 2020.7.6

 

観光業界は、例年とは違うターゲット戦略が求められる

図 希望する国内宿泊旅行の時期(複数回答/国内宿泊旅行希望者)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(引用:じゃらんリサーチセンター

 

「じゃらんリサーチセンター」が実施したアンケート調査によると、夏休み前までは若年層を中心とした宿にこもる旅、もしくは屋外中心の旅行が動きやすく、夏休みはファミリー旅行が一部戻り、テーマパークなどの需要増が見込まれそうなことが分かりました。

しかし、考え方には年代によって違いが見られ、夏休み前とその後は柔軟にターゲット戦略を考え、時期に合わせたプロモーションや対策を取り組むことが、旅行業界には求められます。

男性20代は夏休み前から夏休み中の早い時期を希望する割合が高くなっています。しかし、国内宿泊旅行の半数程度を占める50歳以上の層を見ていきますと、男性60歳以上や女性50代では2020年の秋から年末を希望する割合が高くなっています。そのほか、女性は男性と比べ態度保留者が多い傾向があり、女性グループなどの戻りも遅い可能性があることも戦略を考える上で重要な点となります。

旅行スタイルとしては、夏休み前までは若年層を中心とした宿にこもる旅、もしくは屋外中心の旅行が動きやすく、夏休みはファミリー旅行が一部戻り、テーマパークなどの需要増が見込まれそうなことが分かりました。

さらに、旅行先についての調査結果では、夏休み前までは県内旅行の需要が高いものの、夏休みになると県内旅行の割合は下がる結果となっており、夏休みをきっかけに一気に県外への旅行が広がる可能性があります。移動手段としては他の旅行者との接触が少ないマイカーの需要は時期を問わず需要が高く、長く続く模様です。

一方、飛行機を利用した遠方への旅行は2021年以降に希望する割合が高く出ており、本格的な回復も2021年以降と考えられます。