2020年08月03日更新
『サッポログループにできること。〈共創〉地域に愛される会社になろう。』～⑤～
講師：サッポロビール株式会社 広域法人営業本部 本部長代理 担当部長 松田 正哉
これが最後のお話しです。前橋市未来の芽創造課様との出会い。この出会いのきっかけも“移住”です。
2016年、八重洲の移住交流情報館で〇〇市ＶＳ前橋市、どちらが移住して住みやすいか…両市の移住の方々の対決みたいなことをやったんですね。とあるかたに誘われたので懇親会用のビールを持参してビールを飲みながら色々なお話をさせていただきました。私が以前担当していました〇〇市は、あれやこれやとお話をしましたがどうもノリが弱く…残念ながら積極性を感じませんでした。ふとかたらわらに目を移すと前橋市の方々が楽しそうに飲んでいました。前橋市はご縁がなかったのでご挨拶に行き、こんなことがしたい、こんなことできませんか？と自分の夢を語ったら「あなた面白いね！」と仲間に入れていただき非常に盛り上がりました。
話しが尽きなかったので前橋市の皆様を弊社のビヤホール、銀座ライオンにお連れしました。終電まで飲みました。“必ず前橋市行きます、何か面白いこと持っていくので一緒に考えましょう！”と言って別れました。
前橋市との協業策を考えた末、10月に前橋市に行きます。翌年のパリーグの公式戦が前橋市で開催されるとの情報を得たのです。これもご縁です。西武ライオンズの渡辺GM（優勝時の監督）と新人の高橋投手は前橋市出身だったので球団にそれとなしに前橋市の方々と盛り上がった、おもしろい市ですよと話を振ってみたのです。西武ライオンズとしては埼玉県近郊のエリアでファンを増やす事を考えていたのでジャストタイミングでした。
前橋市に“前橋でパリーグの公式戦をやるので何か一緒にできないか”という話をしました。腹案を持参し11月に西武ライオンズと打合せをいたしました。新たなファン獲得のために西武ライオンズと前橋市とサッポロビールで何か面白いことをやりましょう、と提案。“行政と企業が取り組む新しい地域貢献事業”を提案しました。
西武ライオンズとしても商圏を広げたい意向がありましたのでライオンズからＯＫが来ます。前橋市にも新規事業の提案をしてすぐに「やりましょう」と返答いただきとんとん拍子で企画は前へ前へと進んで行きます。プロジェクト名は「みんなの輝く☆(ほし)を見つけよう！プロジェクト」です。星がキーワードです。☆はサッポロビールの社章、北極星です。実は前橋市のマークは丸であり、「星ではなく丸で…」と言われましたが、打合せを重ねて最終的に星になりました。
支援学校の生徒や父兄を招待して普段球場に足を運ぶことが難しい方々に前橋開催試合を楽しんでいただこう！鮮やかな照明や歓声を感じて心を動かしていただき前橋市に住んで良かったと思われることをしてみよう！と提案をし、西武ライオンズ協力のもと100名を招待いたしました。観客が15,000人20,000人集まるところで生徒さんがどのような反応を示されるのか…
支援学校の方々、関係する父兄の方々はアミューズメント施設やエンターテイメント施設になかなか行くことできません。こういう方々を招待して楽しんでもらおう、少しの時間だけど苦労されていることから解放していただこうという思いからこのような企画を提案いたしました。また、試合開催時にグランドに掲出する企業広告を支援学校の生徒さんに絵をかいていただき前橋市がデザイン化して掲出いたしました。
前橋市・西武ライオンズ・サッポロホールディングスの三者が集い新しい取り組みを行い地域を元気にする事業、前橋市が掲げる民間共創（協働）事業として継続いただいています。
さらに西武ドームで毎年開催される弊社のスポンサーデー“ヱビスビールデー”に出店いただき本拠地にて物販、宣伝を通じて3万人のお客様に前橋市をアピールいたしました。
このご縁からご紹介をいただいたのが9月に開催されるキタカンマルシェです。前橋市、水戸市、宇都宮市、高崎市、北関東の４市が集いキタカンマルシェというイベントを開催しています。開催場所を提案…「弊社の恵比寿ガーデンプレイスでやったらどうでしょうか？」「価格は交渉しますよ？」ということでガーデンプレイスに話をし、快諾。開催が決定しました。
私ひとりの思いつきが大きな渦となりいろいろなご縁を巻き込みながらぐるぐると成長してゆきます。こんなことをしたら面白い！こんな効果が期待できる！と積極的に話をすることでいろいろな方とのご縁が重なって行きます。こうしたこと、普通やらせてくれないようなことでも西武ライオンズが協力をしてくれるようになる。試合前にグラウンドレベルまで降りての記念写真の撮影会をしましょうと提案をいただくなど自分一人の知恵では想像できないことがやってくる。“皆を巻き込む”ことで新たなステージが自然とできあがって行くのです。
